オフィシャルブログ

野口英世

このエントリーをはてなブックマークに追加
Bookmark this on Livedoor Clip
Bookmark this on Yahoo Bookmark
LINEで送る

今日は満月なので小話を一つ。

夏目漱石が、日本人は「愛してる」なんて言わないから“I love you”を「月が綺麗ですね」と訳した話は有名ですが、実はこれ「”あなたといると”月が綺麗ですね」が正しい表現なんです。

「あなたといると」という言葉が重要な部分なのに、それを無視して「月が綺麗ですね」だけが一人歩きしている。これは著者としては不本意でしょうね。

夏目漱石の中で「I love you=月が綺麗ですね」に変換されるのだとしたら、これは妄想が過ぎる程の話の飛躍ぶりですよね。それはそれで哲学的で素敵だとは思いますが、普通の人なら話の流れについてこれないと思います。夏目漱石、残念無念。

「愛してる」という言葉が簡単に溢れている現代では「あなたといると月が綺麗ですね」という台詞は余りにもキザで、臭くて、聞き手側も恥ずかしくなってきます。正直なところ、この文章を書いてる僕でさえも、今現在恥ずかしいです。こんな台詞を後世に残してしまった夏目漱石、今頃頬を紅潮させていてもおかしくないはず。

「今日めっちゃ月綺麗だし酒でも飲もうよ!」

これくらいラフな方が好感持てるんじゃないですかね。満月の夜に突然「月が綺麗ですね」とかLINE送っても、既読スルーされるのがオチだと思いますよ。はい。実体験に基づく「経験者は語る」というやつです。

男女関係で事故を起こさないよう、どんなに月が綺麗で誰かが恋しくなっても、現代で「月が綺麗ですね」なんて言葉はもう通用しないのでご注意を。それでは皆様、ご安全に。